カグの樹の脚

つばめ綺譚社の紺堂カヤの小説『カグの樹の脚』を連載形式で順次公開してゆきます。

2017-06-25から1日間の記事一覧

連載第十三回 樹上

夕暮れ近くになってようやく静かになった小屋の中で、エルマーは大きく息をついた。 夜明けとほぼ同時に眠りについたエルマーが次に目覚めたとき、いったいどうしたものだか、数名の若い娘が小屋の入り口で待ち構えており、昼食だと称してたくさんのパンや菓…