カグの樹の脚

つばめ綺譚社の紺堂カヤの小説『カグの樹の脚』を連載形式で順次公開してゆきます。

2016-10-01から1ヶ月間の記事一覧

連載第一回 空からおりてきた少女

吸込青(すいこみあお)、という色がある。 真夏の昼過ぎ、いちばん日差しの強い時間の、入道雲のむこうに広がる空の色である。ほかの色という色を、すべて吸い込んでしまった深い、深い青は、空を見上げる者の視線を捕らえる。 古代よりこの色は人々の心を…

『カグの樹の脚』~世界間を跳ぼうプロジェクト~

「ジャンパー」という、あらゆる世界を旅して物品や情報を集める仕事をする者たちがいる。モモは、そうしたジャンパーのひとりである。世界の間を跳びながら、彼女には探したいものがあった……。 紺堂カヤのファンタジー小説『カグの樹の脚』。 2015年、つば…